星霜抄2024.10.27
第90回 星霜軒オンライン月釜
『吉野太夫 名残の茶会』終えて
半年ぶりのオンライン茶会でした
この度は、昨年の七夕に、『なごみ』誌上でお招きしたお二人、
吉野太夫(松田徳子)さん
近衛信尋応山公さん
に加えて、
灰屋紹益(佐野重孝)さん
もお招きしました
お三方、それぞれの自筆和歌や発句の軸が今年になってから
この星霜軒でめぐり逢いました
『萩の戸を叩けば月の影ぞ澄む
秋こそもののあはれをぞしる
よしの 』
秋彼岸に黄泉へ旅立った吉野の
最後の秋の歌を信尋へ
『月の花 散り敷く色や今朝の霜
梧(あおぎり 信尋の号)』
は追悼として灰屋紹益の元へ…
『冬立つ日の時雨を
かしこしな 冬立つけふの初時雨
誰が色にてもなき世にぞ降る
紹益 』
は信尋への返歌と読めました
おうち懐石は
『病に臥せる吉野に腕をふるう重孝の養生ご飯』吉森製
菓子も『今朝の霜』『初時雨』の二種を、吉野の筆を写した包み紙を作り、そっと二人のあはれを包んでお届けしました
ちょうど寒露、霜降、立冬と七十二候を読み継ぐような三幅
秋は切なく寂しい季節ですが
もののあはれを汲むによき時期です
哀しみを遠ざけず
むしろ余波(なごり 波の残り)を
深く味わい
あはれを人と分かち合い
熱い茶を喫む…
情に篤い吉野(徳子)だからこそ
黄泉でさえさぞな吉野は花盛
心の姉である徳子さんを慕い
たくさんの方に傳理荘にお集い頂き、名残のお茶をご一緒しました
ゲストも三人
ライブ配信も三人…
初めての三客三亭主😊企画でした
玉手箱ご用命の皆様ありがとうございます
また海外からもたくさんのご視聴ありがとうございます
スナップを少し上げておきます
(アーカイブ視聴は引き続き受付し、会記、礼状、資料のPDFをお付けします 限定公開youtube2時間半)














