黒文字の木

植えたばかりの黒文字の木
だんだん調子が悪くなり
週末は茶事にて
脇の小木を残し
泣く泣く太い幹を切り取った…

芳しい香りが惜しくて

いつまでも香っていたいが稽古の日はぼうっとする時間がない

吊り香炉にヤジロベエみたいに引っ掛けて
その下に一日、座していた

吉森は顔中を蚊に喰われながら嬉しそうに庭三昧している

夕方、窓際カフェで再会し
再び稽古と庭掃除に別れ
最後の薄茶点前で再開

遅い食卓でようやく会話した
「ご無沙汰~」とかいいつつ

気配だけ感じながら別々の世界に居て
それでもほんのりと
黒文字の香り程度に繋がれていた日

まともの食事は晩御飯が初めてでしたが…

稽古三昧で私は満足

吉森はゴミ袋6つ分の掃除をしたと嬉しそう

お弟子さんはどうだったかしら…

きっと庭の蚊も満足(満腹)してる

みんな満足なら

よしよし