稽古抄  ~12を愛する人は‥‥~

高校一年生相手のお稽古は
箸が転げても可笑しかった日々を思い出す

模試や試験の点数に一喜一憂
授業の感動も伝えてくれる

理数系女子が填まるものに
裏千家の茶箱のお点前がある

元の箱に収まっていく過程は
数式のように気持ちよいと
半年間いろいろ茶箱の稽古を繰り返し
自分なりにも法則性を見いだし
ふと矛盾が解けない箇所に遭遇すれば
美悶えて悔しがる‥‥

SixTONESの大我君が大好きで
何十年も溜まったなごみのバックナンバーが
最新号から欠けていく
(いままで見向きもしなかったのに‥‥)

悔しいから来月は私が巻頭を取るぞ!
(本当です。着物姿ではないけれど💧)
私が力んでも頑張っても
それでも目当ては「亭主のおもてなし」の頁

そんな女子高生が問答で出してきた名前は
裏千家十二代 又妙斎

明治の話をしてもピンと来てない
好み道具の話も流されて

なぜ今日は又妙斎?と問えば、

「12という数字が好きなんです✨」と
「あら、SixTONESの六閑斎ではなく?」
と問えば

「12って、小さい数なのに、約数が多くて凄いじゃないですか!」

「やくすう‥‥ねえ。
(懐かしい)
確かに、1、2、3、4、6、12? 
あら半分が約数ね✨」

「凄いですよね!こんな小さな数の中にこんなたくさんの約数があるって!」
目がキラッ綺羅してるんですけど(笑)

そこからしばらく数字の美学を語り、脚が痺れて終了。
この話を夫にすると
「‥‥女子高生の気持ちは解らん」(笑)

わたしはちょっぴり分かる気がする
数字にも顔や性格があって
人を和ます数字や
悩ます者や
ちょっぴり気持ち悪い並びもある

その晩、夢の中で
12ちゃんが子供を産んだ
たくさん産んだ
何度も産んだ

始めにポコポコするする
小さい子たちが次々出てきた

1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1
と産んだ次に

2、2、2、2、2、2
と産んで

3、3、3、3
と産んだら

4、4、4
とも産んだ

6、6
と産んでから
最後にドカンと
自分とそっくりな姿の

12!
を産んだ

誇らしげに子供たちを整列させて
親12がピッ、ピッ、と笛を吹きながら
子供たちと行進で退場していった

四季を愛する人の歌を思い出した

秋を愛する人は心深き人
愛を語るハイネのような
僕の恋人

いつか数式でかかれたラブレターをもらって
美しい恋に落ちてほしい
私にそれを語るとき
理解できる感性を磨いておきます♥️

ハートおやつは都立大茶道部の手土産
花は乙女山茶花 小さいお弟子さんの手土産
紅茶は矢車菊の入ったレディグレイ