星霜抄  ~Tomのイラスト~

令和5年の年賀状(および寒中見舞い)
のイラストは吉森画伯の
星霜軒での卯の茶会です

二人が着ているウサギの着ぐるみは
茶入の袋仕立になっています
私の袋は白い長緒

髪を結ったまま着脱しやすいよう
広く開けやすい長緒仕立てにしました

吉森は灰青色の常緒仕立ての長い袋です
こちらは帽子と服をセパレートにして
メガネの着脱をしやすくしました
(本当の理由は、髪を隠してしまうと個人を特定しにくいからです)

八畳間の星霜軒に
四畳半に詰めて近々と座したところに
卯様たちが五人も連なりました

気づけば沓抜石からは
野良のララさんがじっと見てます
今年に入って特に子細に見ています

きっと露地の向こうからは
犬を連れたご近所さんや
ランドセルを背負った栗っ子たちも
木々の間から覗いています

冬から早春までの木漏れ日は
一瞬だけ床の間に届いて
軸の後ろが秘密の森への扉になります

みんなみんなお上がりください
今年もここで待っています
貴方のおいでを待っています