卒業茶会はアリスのティーパーティー

✨卒業茶会はアリスのティーパーティー✨2024.3.9
都立大学茶道研究会第28期生の卒業記念茶会が南大沢キャンパスの茶室『恕庵』にて
無事開催されました

テーマは『不思議の国のアリス』
寄付(待ち合い室)で渡されたストーリーブックでイマーシブに向かう心を整えます
(劇場のプログラム風のこの趣向は都立大の伝統になりつつあるかも…)

前日の雪でぬかるんだ露地を避け
濡れ縁つたいに緋毛氈を敷き
木漏れ日の影絵を踏みつつ進む

玻璃戸を過ぎればそこは不思議の国

『日日是光日』を眩しく見る
鳥そっくりな花入(田原陶兵衛造)に椿や柊で巧みに首や翼を演出する投げ込みで
もはやドードー鳥にしか見えない!(笑)

チェシャ猫の怪しい微笑みの香合や琵琶床に渦巻くトランプ♦️♥️♠️♣️の兵隊たち
渦中の古い薬瓶や懐中時計…
『eat me』のケーキを見ると自分が大きくなってしまわないか不安になる

出された菓子鉢にはフラミンゴ色のきんとんが並び
プリティ光線を放っている…
クロッケー大会が始まりそう
叔母の造りの桜透かしの揃い鉢がこの日はハートに見えてしまう

点前座では旅箪笥から繰り出される道具たちが
地下世界の冒険旅行に誘う
真赤に燃える堆朱の棗
怪しげなマヨルカ焼の壺や
銀色の卯トリオが釜の蓋を戴く

ブルーのドレス(無地)を纏い
金の水引簪をブロンドヘアの『匂い』にして
点前座でアリス自身が
この不思議でときに理不尽で思うに任せぬ世界を精一杯、冒険して見せる!

彼女たちの四年間が見事にアリスの旅に重なった
まさに舞台を見ているような一席でした

私たちは第1席にお招き頂き
OBであり社中となった卒業生たちと
また陶芸講師として招かれた叔母とも連客し
目眩く思い出を同時に目蓋に投影しました

彼女達の期の茶会は異世界に自らを置くことから始まる…
『クルミ割り人形』に始まり
『星の王子さま』で研ぎ澄まされ
完結編は
『不思議の国のアリス』

茶会で伝えたかったのは
~何でもない日おめでとう!~
だったのです

特別な日を待たなくていい
お茶を飲めばそれが特別な日
誠に誠に大きく頷くばかりです

異世界のようなコロナ禍で
何もかも制約づくめの中で
諦めずにいろいろ実現させていく力は何処から来たのだろう?

とにかく仲のよい同期三人
その和が原動力だったに違いない
三人寄っての文殊の知恵
いつも可愛いを追及して止まないトリップチャット
しなやかでしたたかな?女子力かも知れない🤭

誠に痛快でハニーな代でしたよ
卒業おめでとう!
何でもない日、万歳

たくさんの思い出をありがとう
これから出くわすそれぞれのワンダーランドでも
怯まず明るくプリティに冒険して
物語を聞かせに来てください!

私たちも『何でもない日』を過ごしながら
突然やってくるティーパーティーを夢見ています✨

お疲れ様でした
お力添え頂いた皆様に心より感謝申し上げます