星霜抄 2025.9.10~12   ~水都 大垣の旅~

星霜抄 2025.9.10~12
   ~水都 大垣の旅~

月日は百代の過客にして…

俳聖 芭蕉の言霊に誘われ
単身で地球を一周してから28年

ようやく因縁の「奥の細道」
むすびの地である大垣を訪ねました

主な目的は長年の付き合いのある
気の合う表具屋さんへの依頼事

ひとつは父親が娘の押入れに際して認めた祝歌の巻き紙

他に安土桃山時代の戦国武将や公家たち、また集めてきた 江戸初期までの女性の筆など…
春日の局は傷み激しい軸の
修繕を依頼しました

ホテルまで迎えに来ていただき
ご自宅の立派な門構えを見せていただいた後は
午前中から日が暮れるまで
美味しいお昼ご飯は挟みましたが
みっちりと打ち合わせでした…

想像以上に疲れましたが
LINE の画像でやり取りするよりも 色の調子 や生地の質感 本誌の 色あせ 具合なども その場で確認しあえて大変充実しました

途中 休憩と言っては抹茶を立ててくださり
大垣名物の水まんじゅう も頂戴しました😊

翌日も引き続き打ち合わせする気で参りましたが
「ここまでにしてください💧こんななに古筆を預かれません」と
ストップがかかり終了(笑)
お世話になります

大垣城と松尾芭蕉の「奥の細道 結びの地 記念館」を見学しました
水都 と呼ばれる地下水 豊富な大垣の町は全くはしゃいだところがなく 街全体が静かでマイナスイオンに満ちた大変心地よい地でした

交通の要所というだけでなく
この地の水の落ち着きが
豊臣恩顧の武将や治めたことや
石田三成が関ヶ原においても 拠点にしたいと思った気持ちが
伺い知れました

ここにいると頭の中が 整理されていき とてもシンプルに考えはまとまります芭蕉さんもたびたび大垣を訪れていたのはリセットであり
心をニュートラルにするためだったかも
街のいたるところに 湧き水が出ており それがいつも清潔に整備されて 私を待ち構えていることがとても豊かで ありがたい気持ちになりました

駅の真裏でも夜は 鈴虫がたくさん鳴いており 夕方の居酒屋前の猥雑な 空気の中でも
湧き水が 溢れており
若者たちが
「誰も汚いもの町に吐いてないし、 ○○の街とは品格が違うんだよな…」
なんてつぶやいているのが通りすがりに聞こえました😊
嬉しくなりました