靖子抄 ~原稿が整いました~

靖子抄
 ~原稿が整いました~

母の少女時代の戦争体験が
一冊の本になります

タイトルは「靖子抄」
(FB仲間の皆様にはお馴染み…)
卒寿の記念にと準備して来ました

思えばきっかけはコロナ禍でした
関東の大学茶道部の皆さんが
リアルな活動ができない中で
オンラインで「平和」に関する講演会を開催し
母が約一時間ほどの基調講演と
質疑応答をさせて頂きました
(記録データ CDが残りました)

そのことがきっかけで
昔の記憶が鮮明に甦り
整理してはパソコンへ向かって
ポツリポツリ吐露した話…
所属する俳句結社の月刊誌上で
12か月連載させて頂きました

この度 再編集し
エピソードごとに小見出しを付け
目次やプロフィールを添えて
1冊の本にいたしました

昭和10年生まれの母の
幼い少女としての体験です
よく これだけ 鮮明に覚えているもんだなと 感心してしまいます

それだけ 幼心にも深く刺さる
出来事だったんでしょう
七五三、開戦、ランドセル、疎開、栄養失調、空襲、防空壕、敗戦、食糧難、予防接種、結核…
どれひとつとっても
小学生にとっては 一大事です
その全てを小さな身体で受け止めながら一生懸命に生きてきました

夏中、仕事の合間をこの本に打ち込みました
冷静に校正したいのに
つい靖子ちゃんの世界に没入して
涙したりニヤニヤしたりしてばかり…作業が滞ってばかりでした
私は思いばかりで役ただずです

割り付けや
表紙絵の作画で
毎晩毎晩…夜なべの吉森が
無言の敬意を寄せてくれました

献身的な校正編集は
永年の社中の仲間である
プロの富士江さんが
靖子節を損なわない中で
読者に優しく伝わるよう
骨を折ってくださいました

姉夫婦や甥も手伝い
佳い本になりました

「星霜軒文庫」の第一号本となりました
お手に取られてくだされば幸いです

母はもうパソコンを卒業しました
SNSや自身のブログも卒業しました
(70歳から88歳まで書きました)
先月、俳句の同人会長を引退しました

以降はお喋りか口述筆記か
目でも物を言うから察せよと…

今後も靖子世界の抽出を試みます
お付き合いよろしくお願い
申し上げます