栃木県鹿沼市にある古峯神社の茶会に行って参りました

栃木県鹿沼市にある古峯神社の茶会に行って参りました。

東武特急で北千住から1時間少し、新鹿沼からバスで1時間で、この仙境にたどり着きます。
どこでもドア並みの近さ、別世界度、だと思います。

庭園に入り、呼吸するたびに、身体の中から浄化されていきます。

先週、合宿でお世話になりました、福富先生にご挨拶したら、学生の忘れ物だと、洗われたタオルの山を渡され…お土産と交換しながら苦笑。(笑)
かつて私も、母や先輩に、こんな挨拶場面を展開していたのかも知れません。(^_^;)

岩城造園の高橋さんにも再会でき、青竹花入れを切ってくださったお礼をお伝えでき、何年も前から知り合いのような気がいたしました。
毎回、古峯神社でお目にかかりますが、お互いに東京人です。(笑)
次回は栗平か世田谷でお会いしましょう。

茶室を手掛けた渡辺氏ともお引き合わせいただき、宮司様の奥様にお目にかけれ、点心席では佐藤鹿沼市長とご一緒し、いちご市鹿沼の楽しい土地の話も伺えました。

栃木県青年部のお席は、山を背景に美しく清らかな野点席。
足利銀行さまとお相伴。
ゆったり風を浴びました。

ご説明くださった副部長さんは、六月にご一緒に開東閣でお席持ちされた、斎藤先生のお嬢様。
そして、薄茶席では、斎藤先生が「山雲海月情」を語ってくださり、人垣の向こうからなのに(笑)目を合わせ、広間が二畳に感じるほど、和みました。

お庭で再会し、記念撮影も。

ご一緒した社中の相楽さん伊藤さんとも、日帰りながら、旅をご一緒したくらい、うちとけ、同じ空気と釜の湯をたっぷり吸収して、細胞レベルでより親しくなれました。

最後に、山田宗偏の幽々斎お家元席に座してみると、ちょうどその場所は、一週間前に、首都大の合宿茶会で、客として座った位置でした。
同じ空間と思えない…
学生さんと花寄した、籠をたくさん並べた陽光溢れたあの広間は、陰影が一刷毛ずつ重なり夕闇の前兆の床に、大きな夕顔の掛け花入と、流祖宗偏筆の「利休孫宗旦居士」の文字。
手燭を持ち出し、点前座に揺れる炎を眺めていると、座標軸も時間軸も感じなくなります。

茶室自体がどこでもドアで、心の瞬間移動の装置ですね。

最終のバスまで山の空気を吸い、天狗様をお参りし、山を降りました。
行き道、帰り道。
向きが違うだけで、まるで世界が違います。

それさえ、普通のこと、当たり前のことなのに、すべて、いま初めて気づいたように胸を打ちます。
山の神の力ですね。

ご縁と道に感謝の尽きない好日でした。