目黒の庭園美術館

日曜は目黒の庭園美術館へ。
新しく公開される茶室、光華のお披露目茶会へ参りました。

武者小路千家の千宗屋さんのお席。
若宗匠とお目にかかるのは初めてでした。

お声は優しく、お話も楽しく、お道具はゆかしく、お茶はしみじみ美味しく、すーーーっと、心が身体の中心に収まり、落ち着きました。

席が披いてから少しだけお話できました。
吉森と宗屋さんは同い年の卯年。
後厄が明ける節分まであと少し、互いに用心しましょう、と。
10年前、ある財団の講演会でお父様の千宗守お家元様にお目にかかり、懇親会で少しお話させていただきましたら、後日ご著書をお送りいただいたこと!
茶事の大切さが記されていたご本…
今の私の一部を造っていますと、
懐かしく思いお話しました。

お茶を美味しくする温情
おりおりに受けた優しさのピースで
今の自分ができている
そのことが胸に沁みる歳になりました

広間、小間(明るい四畳半)、立礼席と機能的に纏まっている魅力的な数寄屋。
素晴らしいこの茶室「光華」がこれからどんなご縁を紡いで行くのか、楽しみです。

いつか何かのご縁で、釜を掛ける日が来ればなあ、と夢想しながら夜の紅葉を愛でました…

師走は街中が忙しく慌ただしく、心せくことばかりです…
駅の構内では足早のビジネスマンの革靴が、猛スピードで私のくるぶしに当たり、飛び上がるほど痛かったのですが、振り返ったら居ないほどのはや歩きに、一抹の気の毒さを否めず、かえって彼の無事を祈りました。

こんな時期こそ、一碗のお茶、一輪の花、香、湯気のゆらぎなどが、いかに優れたリラクゼーションか普段以上に分かりやすい時期でもあります。

分けていただいた安らぎを、社中に返す番です。
目黒から麹町へと急ぎ(また急いでる…苦笑)、
さっそく稽古の支度をして、夕方から四人を迎えて日曜日も夜遅くまで稽古。
大河ドラマより、自分の道をドラマチックに…

歳月不待人

陶淵明先生の教えの通りに
今をしっかり楽しみます