2018 夏の休日 vol.6

旅の日記 ~その6~

パリでは土日の楽しみは蚤の市
モンパルナスより少し南部のヴァンブは
ロコ向けに早朝から昼過ぎまで
簡単な机を並べてのフリマ形式で
ポルトヴァンブの駅からすぐ列が始まる

メインスポットは
背の高いアカシア並木がつづく下で
午前中のお日様が降り注ぐ
緑色の木漏れ日が
使い込まれた道具たちに代わって
ありし日の暮らしを鮮やかに物語ってくれます

すでに片付け始めていたムッシューが
「日本人なら負けてあげるよ!」というけれど
わたしの方が、そのお宝に最初から負けてる訳で…(笑)
壊れていたり剥がれていたりするのを見ながら
頭の中ではあれこれ看病し始めている自分がいる

敗草鞋や閑古錐を買いなれている吉森は
ひとこと、「いいよ😁」と背中を推す
(買っていいよ、と言ってるようだが、買ってよ、の意)

日本に連れて帰る決意を伝えると
たいそう汚い布(笑)に、大事そうに
そっとくるんでヴァンブの袋に入れて
くれるムッシュー
密やかに撮影する

開始五分で大きな買い物…
もう気が済んだので後は流して見学
ぐるりと一回りして
世田谷みないな住宅街を回って駅へ

メトロで一直線に北上し
クリニャンクールの蚤の市へ

こちらはボロ市より過激に闇市のカオス
すれ違う人の吐く息が顔にかかるほど近い
鞄を肩に掛け、脇を引き締め
すれ違う人の目を睨み付けて牽制しながら
なんとかカオスを抜けて
骨董屋が軒を構えて並ぶエリアへ

ようやく心地よい空間
心地よすぎてラビリンス
目を養い
言葉を交わすたびに
いにしえと今のフランスを学ぶ
暮らしの全てをアートに変換できる国

童話を模したカトラリー
Copper屋のパイ型の妙
ジェット機のエンジンで作った家具

ぐるぐるぐるぐる回りなから
次第に鞄が膨れて
お腹は減って
店じまいの時間にようやくカフェへ
たっぷり休憩

お茶も好きだけど
散歩と物語する「物」たちも大好きだから
キリがない

夜10時まで明るいので
クリニャンクールから
下町を歩いて歩いて
そのままモンマルトルへ

ユトリロやゴッホやゴーギャンも
下宿した辺りの坂を上がり
サクレクールを裏から登り
スペイン階段と化した表を
アメリの世界へととぼとぼ降りる

今日も本当によく歩きました
石畳は足が痛い
さあ小部屋に帰りご飯作ろう