星霜抄 『一月尽』

初釜から始まり
一月は昨夜まで稽古三昧

正月休みがあり
明けて初釜も三日間あると
通常稽古の消化は月末に及びます

その上オンライン月釜までさせて頂き
一月は本当に贅沢でした

予定を全て終えて
残るのは感謝のみです

稽古も台子や長板の希望が多く
七事式の甲子会も廻り炭で…
飾り火箸に長火箸に利休形

これほど毎日火箸を持つと
樹の転生した炭や
そのなきがらの灰とも
言葉を交わすようになり
炉中は私の礼拝堂です

淑気みなぎる七事式
廻り炭も一回目はもたつきましたが
二回目は三本掴みを繰り出す方あり

また炭手前が初めての方が
見事に返し技でこれを上げて…

真剣勝負の横顔を少し遠くから
見ている心も天晴れになります✨

昨年うんと短くした髪も
一つに纏まるくらいになりました
『苦髪楽爪』とか言いますが
お陰さまでどちらも伸びます(笑)
『ちゃんとご飯』のお陰です

台子に旅箪笥に茶壺などいろいろ
また炭の箱、巴半田に筋半田など
屋根裏から地下の収納まで

なにかと重機を上げたり下げたり
……家に籠りながらも鍛えられます

頭も切り替え切り替えですが
ふと偉大な御茶頭さま(誤作動さま)に陥ります(笑)

ケイキョクリンヲトオルノウソウゲ
には夢程も遠く…

湿布やマッサージ機に合掌しつつ
あらゆるお力を拝しながら
いっぱいいっぱいにならないようにどこか緩めて複式呼吸🙂

二馬力の我が家
互いに5分間でも手が空くと
一服を差し入れ合いました

好文木の練りきりと
お気に入り高麗での一碗は
とても気分上がりました
ありがとう🤗

お弟子さまもそんな私に恵みの
二服点をしてくださったり
続き薄や道具の伝来話や
銘の巧みな物語で
その日の床の間をいっそう深くし
たくさん楽しませてくださいました

都立大茶道研の二月の卒業茶会
今年こそできますように

招かれるのを指折り数えながら
毎日、御祓して暮らしています

暮らしは仕事
仕事は暮らし