~青の森の茶会~その2


午前中は静かです
雨と海と青色勝ちな会場で陰が過多になり
ちょっとアンニュイ

そんな朝
桜満開の訪問着でいらして
茶会が始まる前、朝一番に会場で
訪問着をお買い物されている社中の奥様…
心のゆとりを見習いたいものです

三日間のうち初めの二日は
雨の高速道路の事故渋滞にからめとられ
栗平から浜松町まで二時間半近くかかり

中央道で懲りて翌日は東名にしても嵌まり
帰りは帰りで花木・花金の雨の夜となり
茶会を挟んで毎日朝夕で4時間半ずつの運転…
ぐったり

二日目は成瀬ブルーをお休みして
私も友禅染の吉野桜の着物にしました
義母の形見の逸品ですが
上帯なしの小袖スタイルで

(醍醐の花見もこんな感じだったのでは?)
リゾートワンピース並みに身体が楽です

二年前に病を得て
帯の圧迫が堪えるようになりました

昔は鋼の腹筋背筋を常備していたので
重労働しても着崩れないようぎゅうぎゅう
着て早朝から夜遅くまで着ていましたが
もう嫌です

固い帯は5時間くらいまでにしたいです
椅子や車のシートは特に
内臓に圧が掛かります
逆に着物は一日着ていても苦になりません

『染のゆくえ』を何処かと問われれば
私なら『錦からの独立』と答えます
帯と着物は夫唱婦随
永遠のベストパートナーですが
染は染の世界でも
一人立ちしてもよいと思います

特に総柄の着物は太い帯で景色を分断してしまうのは勿体ないと思います

打ち掛け姿にしなくても
普通におはしょりを作り
襟が乱れないよう中で留めれば
シルエットも所作も十分エレガントです

屈んでする仕事や
高く腕を上げる作業
後ろを振り返るにも圧迫がありません
逆に帯を締めるときの喜びも増します✨

社中の明るい笑顔が陽気を増します
朝一番で淡交社の磯田さんと
学茶の大塚先生がいらして二日目がスタート

もうすぐ40年の付き合いになる富士江さん
星霜軒Webデザインの山田さん
アンティーク簪の展示で参加のローザさん
優しい竹井先生と浄土宗のご一行様
茶杓袋を縫ってくださった中島さんも

お運びくださったご厚情に感謝いっぱいです
スタッフも代わる代わる茶席に入り
ゆっくりお茶会できました🙂

外からみたら珊瑚水木の赤い繭
お魚気分でヒラリと入ります

中に入ると意外に広々していて
通気性もよく快適…
お篭り感も十分にあります

一度入ると出られなくなるので(笑)
お魚を取る仕掛けみたいだねと
勝手ながら『筌(せん)庵』と名付けました

絵本の中に暮らす日