ご報告 ~第75回星霜軒月釜~その1


『青の森の茶会』を無事終えました

茶会とともに創作茶箱展をさせて頂き
新たな挑戦のはじめの一歩としました

それにしてもよく降ること…☔☔☔☔
協業ということで想定外の連続
これぞ人生というリアルです

長雨に散り敷く桜花を我が身に重ね
折れそうなとき
泣きたいときもありました

 ~ 花の色はうつりにけりな
     いたずらに我が身よにふる
        ながめせしまに ~

小野小町 百人一首の第九番 桜の和歌を

小野お通 (安土桃山文から江戸初期の書家)
の連綿体の筆による短冊で床の間に掛けました

最新ピカピカのビルの中で無数の照明の下で
『色はうつりにけりな』な短冊から
四百年前の筆が飛び出して来て
歌うように瑞々しく舞い踊る様に感動…

古事記の頃から小野氏は『語り部の家系』
小町を思慕したお通のスピリッツを
我が御守りとして、今ここに私が居る意味を
五感を澄ませて探る三日間……

長雨にも散る桜にも
いたずらに過ぎ行く時間にも
美しさと哀しさと共に安堵がある

なるようになる
ケ・セラ・セラ
時の流れも人の世も
天から見れば自然の風光(景色)でしょう
二人の小野の美女たちが
言の葉に託した音楽まで聞こえてきます

お茶会は茶箱席のしつらいで
雪・花・月のお点前をメドレーにして
社中若手にそれぞれが得意なお点前で
花を添えて頂きました

三日間とも花散らしの雨の中が降る中
お声かけさせていただいた友人知人には
ご足労ばかりお掛け致しました

愛媛や宮城や筑波からも来てくださり(涙)
都立大茶道部のOBたちもスーツ姿で
杖をつきつつ母と中村さんも見えて
春彼岸の再会を味わい深く過ごしました

オンライン月釜で長いお付き合いの
冨田さんと初めてお目にかかれました

水屋もたくさんの方にお力をお借りしました
美しいキメの薄茶を一碗一碗点ててくださり
心より感謝申し上げます

会場提供いただいたシルクギャラリー
成瀬優先生の青い森のような染の展示は
素晴らしかった

畳敷きに珊瑚水木のドーム茶室を造られた
古流かたばみ会宗匠の大塚理司先生と出逢い
『空間・空気』を分かちました

浜松町駅三階からのポートデッキは
雨にけぶる浜離宮の桜を見下ろす露地
いらしたお客様から良かったと好評でした

茶室の様子を少しアルバムにしまいます