米寿の記念茶会

2023.10.22
母であり師匠である松浦宗靖(靖子)
米寿の記念茶会を晴天の下
させて頂きました

父母と暮らしたこの街…
五島美術館にて開催できた喜び

古経楼にて母が濃茶席を
寄付にて吉森が寛永サロンを
富士見亭で私が薄茶席を
見晴荘で祝膳席を
美術館では『破格の焼き物 伊賀焼展』

濃茶では清巌宗渭 東湖を掛け
唐物籠に粟や秋草
紅春慶の長板
古浄味大雲竜に古瀬戸水指
棗濃茶は春正の鼈甲蒔絵
鈴木宗保先生から頂いた角倉金蘭で
仕覆を誂えて

寄付展観席に女二宮 君が代を掛け
元祖瀬戸 藤四郎 近衛家伝来
炭道具を広縁に少し

薄茶は石川丈山の隷書で 茶仙
宗旦居士と漢詩を交わす詩仙からの
エールの言葉か…
気づけば我が師匠も戦時下の栄養失調から
生涯仕官(勤め)はせず(出来ず)
家庭と茶の道に生きて来た茶仙です
父(故)遺愛の船徳利に
美男葛を入れるときの懐かしさと可笑しさ
(昭和のおじさんは柳屋のポマード)

祝膳席の床には 柳原愛子筆 和歌
 言の葉の花を翳してこともなく
   八十路の山をのぼる君かな
短冊掛は松村景文の芙蓉図を
ちょうど席前に芙蓉が咲いていたので

四年ぶりとなる茶会…
母の体調の波も気になり
お声かけもごくごく少数にしたので
お世話になっている方に
ご無礼あったかと存じます
不行き届き陳謝いたします

と、ともにご一緒くださいました八十名の
皆々様に心より感謝いたします
好日を授けてくださり有り難うございます

北海道や東北、近畿からもご参集くださり
十年ぶりの再会やご縁のクロスロード…

『同じ年代の師匠を持つ者として
松浦先生はお幸せだと思います…』
親友(茶友)の言葉に目が熱くなりました

ありがとうございます
社中の同門とも母の下に集い
かれこれ40年近い付き合いです

この日は母から見て孫弟子も多数参加
三社中合同での水屋は初めてでした
大学茶道部も大活躍してくれました

社中に菓匠がいることも仕合せです
社中に割烹料理店もいて点心懐石で参加

ご縁ご縁ご縁…の七宝繋の輪が広がり
末永く末永く末永く…と照り輝きます

『幸せの種を見つけて、一生懸命育てなくちゃ!』
松浦宗靖(靖子)の茶の湯に出逢えて良かった
感謝