令和5年炉開き その③


最終日は朝のうちに一人で
上野毛まで往復東名ドライブ

母が洋服で来てくれました
茶会を終えて間もない養生期間?
『体調次第ね』
といいつつ茶事には体調よくなります
社中がみんな優しく手足になってくださる

若手のお点前にじっと見入り…
やがて目が輝いていくのを感じました
自分を投影している気がしました

お点前は静かで強い波動
茶道具はもっと静かで確かな伝言…
そこから多くを感じとることを
母が私に教えてくれました

父が弟に釣りを伝えたように
目的は釣果ではなくて
自らの命の焔を燃やすために必要な
酸素となる自然や他生の命に触れること

炉開きはいろいろなことを思い出す
季節の扉だけでない
時間を遡るだけでない
自他を混ぜるだけでない
自己の自と己を断ち切って
もう一度くっつくか試されている

ものすごくくたびれた筈なのに
新しい力が湧いてきている
そうか炉は生命力の井筒なんだ

茶事が終わると
当たり前のように掃除機をかけ始めた弟子と
母と四人で歓談…
なんだか時代の合せ鏡を見るような景色