令和6年の月釜の始まりは
第84回 初春の茶事 2024.1.27~28
これにて長い初釜月間を終えると
同時に一月も尽き
暦をめくり立春へと加速します
是心の鶴と目が合った方は
お椀の鶴とも目が合う筈…
厨で金串焼いている吉森の幸せを
感じながら寄付で絵本を読む
亡羊先生自筆『お岸様』への懸想文は
私のお宝です(笑)
荒巻鮭の木工も
若松の煙草盆も
鯛の食籠も
松葉黒豆
『相変わらず』が嬉しいのがお正月
一入の香炉に沈香を勲き
天神様の待つ本席を整える間に
梅花亭の花びら餅と
『ドラゴン』フルーツを召し上がれ
私の策で柳を瀑布に見立て
『雨龍』花入を登らせてみる…
令和六年辰年に六閑斎の雨龍を使うは
吉森の一策
言うより先に気づいてくださる
客人たちとの和やかなひととき
長く親しいお顔ぶれや
自分の笑顔にも少し渋みが増して
古い懐かしいお道具たちを
相変わらず愛でる…
梅が香り水仙が花を揺らし
柳はしなやかにうねり
露地の青竹と呼びあい
水と光を返しあっている
今と古がコール&レスポンスしながら
スイングしている月釜は
どの席もみんな違ってみんな良い
新しい炭の 昔ながらの声を聞き
茶巾と茶筅の新鮮さにまた打たれ
その時なんと心は新しいことか
年々自分が新しくなる初釜は
湯気の向こう側に合せ鏡の自分が写る
自分の過去のこだわりや欲望が
遠山のように幾重にも霞んで美しい(笑)
茶事のあとは面白くて可愛い
鳥獣戯画のような絵巻が届く
感動をそのまま写した手紙…
たくさん書いてくださり恐縮
もっともっと削ぎおとして
身軽で深い茶の湯を楽しみたい
今年は南北東西に活路を見出し
誘われるまま風に乗って羽ばたきます
天・神・様・の・いうとおり✨
つまりは好きな人の元へ
迷わず行けよ 行けば分かるさ
いつもいつもありがとうございます
追伸
初日水屋の朱李さんにも感謝です