靖子抄  靖子好み 2025.10月尽

靖子抄
  靖子好み 2025.10月尽

晩秋の朝
梅花亭の井上さんが予告なく見えた
土産の箱には
美しい菊と七宝繋が輝く
心優しいお菓子たち
世界が華やいだ

その後は伊豆の国の中山さんと
星霜軒にて好み棚の打ち合わせ

菓子の匠がいらして
細工の匠がいらして
靖子の好みを語らう

「ありがとうございます」
ばかり繰り返す母

ものづくりは楽しい
必ずお人と交わりがある

ものを通じて新しくお人を知る
お人を通じてものが生まれ変わる

茶会の日にそれらが集い
新しい世界を造り出す
私たちが棲む世界には
匠という魔法使いや妖精も棲む
吉の森は
数寄の森…