東西訪問記 〜京都最終日〜

京都最終日

朝一番に鷹峯の妙見さんへ行き
一昨日立ち寄れなかった「大切な場所」へ

あまり知られていないようで
表示もない‥‥

勇気を出してインターホンで尋ね
優しい副住職様に案内されて奥の墓所へ
そしてようやく
私淑する三宅亡羊先生のお墓参りです!
数年前から是非ともと思いながら
ついに叶いました

儒学者であり漢詩人であり
狂歌もイラスト(絵か!笑)も得意で
強く静かな信念はもちろん
人を導くユーモアがある

近年の私たちのメンターなのです
「こんなとき亡羊先生ならなんとおっしゃるかしら」
何度となえた言葉でしょう

処士亡羊の墓
さっぱり彫られた宗教的装飾のない墓石
周囲を取り囲む三宅家と合田家の墓石
その周囲を囲む竹林
その上に広がる青空は
なんと先生に似合う景色でしょう

さらに墓石の向かい側は
谷向こうに鷹峯小学校があり
高らかにリコーダーの合奏が聞こえている‥‥

ピーピー、ピッ
プープー、ピー!

ときどき調子が外れる笛の音を
微笑みながら見つめる亡羊先生‥‥
墓石に当たる竹の木漏れ日は
わたしの背中もさらさら撫でる

小鳥も来て囀ずり始め
リコーダーと小鳥と木漏れ日と篁の音と
ひらひら飛び交う黄蝶に白蝶
優しいオーケストラは
憂うところ無しの一壺天です

さすが亡羊先生
いつも優しさをありがとうございます
これからもよろしくお導きくださいね

ホテルに戻りチェックアウト‥‥
でもその前にバルコニーでもう一服(笑)
満月スロープカーに乗るのも最後

荷物を車に乗せて手ぶらになり 
去り際にしょうざんリゾートの庭園散策
この日も晴天に恵まれました

こんなに見ごたえある庭園とは!
デートにドライブにホントに
おすすめいたします
玄々斎設計のお茶室もあります
園内で茶花の苗や竹筆が買えます
木賊(とくさ)の元気な一鉢を
玄関脇の坪庭に買い求めました

八幡さんという一家で作る竹筆は
書き味も素晴らしくて
孟宗竹の景色のよいところを
太筆と細筆でいただきました
紅葉シーズンには完売してしまいます
お早めに入手してください

鮮やかな苔の緑と初紅葉の緋色と青空と
鷹峯ステイは最高でした
お宿をご紹介くださった半谷さん
ありがとうございました
時間差はあっても同じ空気を吸えて
今後の稽古の問答の中に
この地の風を送り合える歓びは
旅のご馳走の「おかわり」です(笑)